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黒竜江省　南烏線　南岔　篇 Heilongjian Province Nanwu Line Nancha

南岔は綏芬河と佳木斯を結ぶ綏佳線の途中駅で、木材の加工産業で栄えた田舎の小さな町である。木材加工が主産業だった理由は、この駅から分岐する南烏線の奥地に赤松の伐採場があり、切り出された木材が運材列車で運ばれてくるからだ。 　しかし、この南烏線の南岔〜柳樹には急勾配とＳカーブがあって、木材満載の南岔方面への運材列車にとっては難所中の難所で、前補機や後補機、時には両方の補機が連結されて前進型の重連＋後補機の変則三重連が見られた。 　そして、この地の最大の特徴がその地形と冬季の気温にある。南岔は盆地なので風が全般的に弱く、朝方は完全無風になることが少なくない。さらに、冬季は気温が-30℃以下にもなる極寒地で、しかも急勾配とくれば煙が出ないはずがない。 　柳樹を発車した運材列車は牛歩のごとく止まりそうなスピードで、吐き出された煙は天まで昇り、積雷雲のように一瞬にして空一面を覆い尽くす。やがて、上空で氷結した水分がキラキラ光りながらダイヤモンドダストとなって通過後の静まり返った撮影地に降り注ぐ。 　私が訪問したのは93年12月末で、滞在時間はたったの1日半という短期決戦だったので十分な撮影ができなかったが、2日目は訪中以来狙っていた雪（降雪中）の前進型が撮影でき嬉しかった。モノクロの場合は、悪天候を味方に付けることができる。

Dec.1993　南岔〜柳樹　これが伝説の地　南岔の煙！　Canon F-1N+NFD135mm/F2.8 T-MAX100

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型QJ2590重連貨物　PENTAX67+SMC300mm/F4 T-MAX400

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型QJ6896プッシュプル貨物　PENTAX67+SMC165mm/F2.8 T-MAX400

Dec.1993　南岔〜柳樹　珍しい短編成　PENTAX67+SMC165mm/F2.8 T-MAX400

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型QJ1983背向重連貨物　PENTAX67+SMC165mm/F2.8 T-MAX400

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型QJ2590重連貨物　PENTAX67+SMC165mm/F2.8 T-MAX400

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型QJ2590変則三重連貨物　Canon F-1N+NFD50mm/F1.2 PRESTO400

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型QJ2590の乗務員　Canon F-1N+NFD85mm/F1.2L PRESTO400

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型プッシュプル客533次　Canon F-1N+NFD85mm/F1.2L PRESTO400

Dec.1993　南岔〜柳樹　雪の前進型QJ2823貨物　Canon F-1N+NFD135mm/F2.8 PRESTO400

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型変則三重連貨物　PENTAX67+SMC300mm/F4 T-MAX400

Dec.1993　南岔〜柳樹　運材列車を押す後補機　Canon F-1N+NFD85mm/F1.2L PRESTO400

Dec.1993　南岔〜柳樹　過酷な自然と闘う機関士の雄姿　Canon F-1N+NFD85mm/F1.2L PRESTO400

南岔の垂直爆煙！　Canon F-1N+NFD135mm/F2.8 T-MAX100

Dec.1993　南岔〜柳樹　前進型QJ1764重連貨物　PENTAX67+SMC165mm/F2.8 T-MAX400

Dec.1993　南岔〜柳樹　-30℃の峠に繰り広げられる後補機の力闘　Canon F-1N+NFD85mm/F1.2L T-MAX100

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